バンド練習が終わって
コンビニでジャイアントコーンを買って
いそいそとパッケージを剥がす。
蒸し暑さと、頭の中で鳴っている爆音を
吹き飛ばしたいと思った。
すぐにジャイアントコーンも暑さに負けて
溶けて、味わうなんて出来なかった。
「あれ、もっと美味しかったはずなのに」
暑さにやられたのか、心がじめっとした。
時計を見ないと、誰かより2時間遅れて
生きてしまいそうなくらい、空の青も浅くて、
「ハッキリしないな」なんて思った。
帰路の真ん中、強い風がびゅんっ!と吹いて
どこかの旗の金具がカランカラン鳴った。